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第7章 保育の心理学 ・ レッスン7-5

遊びと社会性はどう育つ?発達のつまずきへの支援

約5分 ・ 公開日 2026-10-06

このレッスンの問い

砂場で2人の子が、話もせずに隣どうしで同じように山を作っています。これは「一緒に遊んでいる」と言えるでしょうか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

前のレッスンの復習(1問)

本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。

レッスン7-4から

Q1. 前のレッスンの復習です。「マンマ欲しい」のように、2つの言葉をつなげた話し方を何と呼ぶでしょう?

答えを見る

正解: 3. 二語文
正解は「二語文」です。1つの言葉に様々な思いを込める一語文でのやり取りを重ねる中で、二語文を獲得していきます。

01遊びは、ひとりから仲間との協同へと広がる

パーテンは、2歳から5歳の子どもの遊びを観察し、人との関わり方から6つの種類に分けました。

何もしていない行動、ひとり遊び、傍観、平行遊び、連合遊び、協同遊びの6つです。1932年に発表された分類で、年齢による違いは目安として読みます。

年齢の低い子どもほど人と関わらない遊びが多く、5歳ごろには連合遊びと協同遊びが最も多くなるとされています。冒頭の砂場の2人は、平行遊びにあたります。

保育所保育指針も、1歳以上3歳未満では、保育士等の仲立ちで他の子どもとの関わり方を少しずつ身につけるとしています。3歳以上では、仲間と集団的な遊びや協同的な活動も見られるようになります。

02発達障害は、法律で定義されている

発達障害者支援法第2条は、発達障害を、自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害などの脳機能の障害で、症状が通常低年齢で現れるものと定めています。

同条は、発達障害があり、発達障害と社会的障壁により日常生活や社会生活に制限を受ける人を「発達障害者」としています。そのうち18歳未満の人が「発達障害児」です。

社会的障壁とは、生活の妨げとなる社会の中の事物、制度、慣行、観念などのことです。困りごとは本人だけでなく、周りの環境との関係でも生まれる、という考え方です。

同法第7条は、市町村が保育所での保育を行うとき、発達障害児が他の児童と共に生活することを通じて健全に発達できるよう、適切に配慮すると定めています。

03保育所では、共に育つことを指導計画に位置づける

保育所保育指針は、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置づけることを求めています。

そのために、一人一人の発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境を整えます。家庭や関係機関と連携した支援のための計画を、個別に作成するなどの対応も求められます。

指針解説は、必要に応じて個別の指導計画を作り、クラスの指導計画と関連づけることを挙げています。目標は、1週間から2週間程度を目安に、少しずつ達成できるよう細やかに設定します。

保護者とは、困難な状況だけでなく、得意なことも含めて生活の様子を伝え合います。児童発達支援センターなどの関係機関とも、定期的に話し合いながら連携します。

種類子どもの様子
何もしていない行動特定の目的がなく、ぶらぶらしているように見える
ひとり遊び一人で遊び、周りの子と関わらない
傍観他の子の遊びを見ているが、加わらない
平行遊び同じようなおもちゃで隣どうしに遊ぶが、直接は関わらない
連合遊びおもちゃの貸し借りなどで関わるが、共通の目的はない
協同遊び共通の目的に向かい、役割を分けて遊ぶ
パーテンによる遊びの6分類(SUNY『Lifespan Development』をもとに作成)

あなたの場合は?

子どものころ、友達と役割を分けて遊んだ最初の記憶は、どんな遊びでしたか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. パーテンの6分類:ひとり遊び、平行遊び、協同遊びなど。年齢とともに関わり合う遊びが増える
  2. 発達障害者支援法第2条は発達障害を定義し、社会的障壁による制限にも目を向ける
  3. 指針は、障害のある子どもが共に成長できるよう指導計画に位置づけ、家庭や関係機関と連携することを求める

TERMSこのレッスンの用語

平行遊びParallel play

同じようなおもちゃを使って隣どうしで遊ぶが、直接は関わらない遊び。パーテンの6分類の1つ。

発達障害Developmental disability

発達障害者支援法第2条で、自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害などの脳機能の障害で、症状が通常低年齢で現れるものとして政令で定めるもの。

社会的障壁Social barrier

障害がある人にとって、日常生活や社会生活の妨げとなる社会の中の事物、制度、慣行、観念など。

LESSON 7-5 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. パーテンの分類で、「同じようなおもちゃで隣どうしに遊ぶが、直接は関わらない」遊びはどれでしょう?

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正解: 2. 平行遊び
正解は「平行遊び」です。協同遊びは共通の目的に向かって役割を分ける遊び、傍観は見ているだけで加わらない状態です。

Q2. 発達障害者支援法第2条の内容に合うものはどれでしょう?

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正解: 2. 発達障害者とは、発達障害と社会的障壁により、日常生活や社会生活に制限を受ける人をいう
正解は2つめです。発達障害児は18歳未満の人で、発達障害は症状が通常低年齢で現れるものとされています。

日常の場面で考える

Q3. 3歳児クラスのFくんは大きな音が苦手で、集まりの時間に部屋を出ていくことがあります。保育所保育指針の考え方に合う対応はどれでしょう?

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正解: 1. Fくんの状態を把握して環境を工夫し、他の子どもとの生活の中で共に育つよう指導計画に位置づける
正解は1つめです。指針は、一人一人の状態を把握し、適切な環境の下で共に成長できるよう保育することを求めています。家庭や関係機関との連携も大切です。

レッスン7-5はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第7章 保育の心理学 のレッスン一覧
  1. 7-1発達の道すじ
  2. 7-2愛着と安全基地
  3. 7-3ピアジェの発達段階
  4. 7-4言葉の発達
  5. 7-5遊び・社会性と支援

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出典(4件)
  1. Lifespan Development「Play」(SUNY / Lumen Learning)
  2. e-Gov法令検索「発達障害者支援法」
  3. 厚生労働省「保育所保育指針」(平成29年厚生労働省告示第117号)第1章・第2章
  4. こども家庭庁「保育所保育指針解説」(序章・第1章)