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第8章 子どもの保健 ・ レッスン8-1

子どもの発育はどう見る?発育曲線と毎日の健康観察

約4分 ・ 公開日 2026-10-06

このレッスンの問い

同じ1歳でも、体重が軽めの子も重めの子もいます。どこまでが「よくある範囲」なのか、何を基準に見ると思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

01発育は「発育曲線」と比べて見る

子どもの体重や身長は、国の乳幼児身体発育調査から作られた発育曲線と比べて見ることができます。

乳幼児身体発育調査は、全国の乳幼児の体重・身長・頭囲などを測る国の調査です。昭和25年から10年ごとに行われ、最新は令和5年の調査です。結果は令和6年12月に、こども家庭庁が公表しました。

結果はパーセンタイル値で示されます。小さいほうから数えて何%目にあたる値かを表す見方です。3、10、25、50、75、90、97パーセンタイルの値が、男女別に示されています。

50パーセンタイル値は中央値とも呼ばれ、これより小さい子と大きい子が半数ずついます。3パーセンタイル未満と97パーセンタイル超はそれぞれ3%で、その間に94%の子が入ります。令和5年の平均値は、前回の平成22年調査と比べて大きな変化はありませんでした。

02保育所は、健康と発育を定期的・継続的に把握する

保育所保育指針は、子どもの健康状態と発育・発達状態を、定期的・継続的に、必要に応じて随時把握するよう求めています。

保育所保育指針の第3章「健康及び安全」は、最初に子どもの健康支援を挙げています。子どもの心身の状態に応じて保育するために、健康状態と発育・発達状態を把握します。把握は定期的・継続的に行い、必要に応じて随時行います。

あわせて、嘱託医などが定期的に健康診断を行います。結果は記録して保育に生かし、保護者が子どもの状態を理解して日常生活に生かせるようにします。

03毎日の健康観察:いつもとの違いに気づく

保護者からの情報とともに、登所時と保育中を通じて子どもの状態を観察し、病気が疑われるときは保護者に連絡し、嘱託医と相談するなどの対応をします。

朝の受け入れでは、保護者から家庭での様子を聞きます。保育中も、子どもとの関わりや観察を通して状態をつかみます。感染症対策ガイドラインは、見るところとして体温、機嫌、食欲、顔色、活動性などを挙げています。

何らかの病気が疑われる様子やけがが見つかったら、保護者に連絡し、嘱託医と相談するなどの対応をします。看護師などがいる場合は、その専門性を生かします。

観察から、不適切な養育の兆候に気づくこともあります。その場合は市町村や関係機関と連携します。虐待が疑われるときの通告は、第4章で学びました。

パーセンタイル値意味出生時の体重(男子/女子)
3パーセンタイル小さいほうから3%目の値。これ未満の子は全体の3%2.32kg/2.22kg
50パーセンタイル中央値。これより小さい子と大きい子が半数ずつ3.06kg/2.95kg
97パーセンタイル小さいほうから97%目の値。これを超える子は全体の3%3.82kg/3.66kg
パーセンタイル値の読み方と、出生時の体重の例(令和5年乳幼児身体発育調査をもとに作成)

あなたの場合は?

あなたが家族や友人の体調の変化に気づくのは、顔色・声・食欲など、どんなところからですか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. 発育は、乳幼児身体発育調査(10年ごと、最新は令和5年)から作られた発育曲線と比べて見る
  2. パーセンタイル値は小さいほうから何%目かの値。50が中央値で、3〜97の間に94%の子が入る
  3. 保育所は健康と発育を定期的・継続的に把握し、異変に気づいたら保護者に連絡し嘱託医と相談する

TERMSこのレッスンの用語

乳幼児身体発育調査National growth survey on preschool children

全国の乳幼児の体重・身長・頭囲などを測り、身体発育値と発育曲線を定める国の調査。昭和25年から10年ごとに行われ、最新は令和5年。

パーセンタイル値Percentile value

計測値を小さいほうから並べたとき、何%目にあたるかを示す値。50パーセンタイル値は中央値。

LESSON 8-1 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. 乳幼児身体発育調査について、正しいものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 昭和25年から10年ごとに行われ、最新は令和5年の調査である
正解です。昭和25年から10年ごとに行われている国の調査で、最新の令和5年の結果は令和6年12月に公表されました。

Q2. 発育曲線の「50パーセンタイル値」の説明として、正しいものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 中央値で、この値より小さい子と大きい子が半数ずついる
ここがポイントです。50パーセンタイル値は中央値とも呼ばれ、この値より小さい子と大きい子が半数ずついます。

日常の場面で考える

Q3. 朝、Hくんの保護者から「昨夜は少し咳をしていた」と聞きました。午前中、Hくんは顔色がさえず、食欲もありません。保育所保育指針に沿った対応はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 保護者に連絡し、嘱託医と相談するなどの対応をする
惜しかった人も大丈夫です。保育指針は、病気が疑われる状態に気づいたら保護者に連絡し、嘱託医と相談するなど適切に対応するよう求めています。

レッスン8-1はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第8章 子どもの保健 のレッスン一覧
  1. 8-1発育と健康観察
  2. 8-2感染症対策と登園のめやす
  3. 8-3睡眠中の事故とSIDS
  4. 8-4けが・急病の対応と連絡

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出典(4件)
  1. 厚生労働省「保育所保育指針」(平成29年厚生労働省告示第117号)第3章 1(1)・(2)
  2. こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」(調査の概要・用語の解説)
  3. こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査 調査結果の概要」
  4. こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)」全体版(2023年5月一部改訂・同年10月一部修正)