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第8章 子どもの保健 ・ レッスン8-3

睡眠中の事故とSIDS。保育所のあおむけ寝と見守り

約5分 ・ 公開日 2026-10-06

このレッスンの問い

保育所のお昼寝の時間。子どもたちが眠ったあと、保育士は何に気をつけていると思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

前のレッスンの復習(1問)

本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。

レッスン8-2から

Q1. 前のレッスンの復習です。ガイドラインで、医師の診断を受けて保護者が登園届を記入することが考えられる感染症はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 手足口病
正解は手足口病です。麻しんと結核は、医師が意見書を記入することが考えられる感染症に分けられています。

01SIDSは、窒息などの事故とは違う病気

SIDS(乳幼児突然死症候群)は、何の予兆や既往歴もないまま乳幼児が亡くなる、原因のわからない病気で、窒息などの事故とは異なります。

こども家庭庁によると、令和6年には55名の乳児がSIDSで亡くなりました。乳児期の死亡原因では第3位です。SIDSは睡眠中に起こります。

予防方法は確立していませんが、発症のリスクを下げる3つのポイントが示されています。1歳になるまではあおむけに寝かせること、無理のない範囲で母乳で育てること、たばこをやめることです。

うつぶせ寝でもあおむけ寝でも起こりますが、あおむけに寝かせたほうが発症率が低いことが研究でわかっています。あおむけ寝は、睡眠中の窒息事故を防ぐ上でも有効です。

02保育所では、寝る前と寝ている間に窒息のリスクを除く

国の事故防止ガイドライン(平成28年3月)は、睡眠中を重大事故が起こりやすい場面とし、睡眠前と睡眠中に乳児の窒息リスクを取り除くよう求めています。

保育所保育指針も、睡眠中、プール活動・水遊び中、食事中などは重大事故が発生しやすいとしています。ガイドラインは、こうした場面ごとの注意事項を示しています。

医学的な理由で医師からうつぶせ寝をすすめられている場合以外は、乳児の顔が見えるあおむけに寝かせます。やわらかい布団やぬいぐるみなどは使いません。よだれかけのヒモなど、ヒモやヒモ状のものも置きません。

口の中に異物がないか、ミルクや食べたものなどの吐いたものがないかも確かめます。何よりも、一人にしないことが大切です。

03見守り:呼吸・体位・睡眠状態を点検する

子どもの数と職員の数に合わせて、定期的に子どもの呼吸・体位・睡眠状態を点検し、異常を早く見つけられるようにします。

眠っている間は、呼吸が止まるなどの異常が起きても気づきにくい時間です。ガイドラインは、点検の工夫で、呼吸停止などの異常の早期発見と重大事故の予防につなげるよう求めています。

ガイドラインの本文は、点検を子どもの数、職員の数に合わせて定期的に行うとしています。各施設は、ガイドラインを参考に、それぞれの実情に応じて具体的な方法を決めます。

ほかにも窒息のリスクに気づいたら、留意点として記録し、施設の中で共有します。一人の気づきを、全員の見守りに生かすためです。

項目保育所で行うこと
寝かせ方顔が見えるあおむけに寝かせる(医学的な理由で医師からうつぶせ寝をすすめられている場合を除く)
寝具とまわりやわらかい布団やぬいぐるみなどを使わない。ヒモやヒモ状のものを置かない
口の中異物がないか、ミルクや食べたものなどの吐いたものがないかを確かめる
見守り一人にしない。子どもの数、職員の数に合わせ、呼吸・体位・睡眠状態を定期的に点検する
睡眠中の窒息リスクの除去(「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」平成28年3月をもとに作成)

あなたの場合は?

身近な赤ちゃんの寝床や、あなた自身の寝る場所を思い浮かべてみましょう。顔の近くに、やわらかいものやヒモ状のものはありませんか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. SIDSは原因のわからない病気で、窒息などの事故とは異なる。あおむけ寝のほうが発症率が低い
  2. 乳児は顔が見えるあおむけに。やわらかい布団・ぬいぐるみ・ヒモ状のものを置かず、口の中も確かめる
  3. 一人にせず、子どもと職員の数に合わせて呼吸・体位・睡眠状態を定期的に点検する

TERMSこのレッスンの用語

乳幼児突然死症候群(SIDS)Sudden infant death syndrome

何の予兆や既往歴もないまま乳幼児が亡くなる、原因のわからない病気。窒息などの事故とは異なり、あおむけに寝かせると発症率が低い。

窒息リスクの除去Removing suffocation risks

事故防止ガイドラインが睡眠前と睡眠中に行うよう求める取り組み。あおむけ寝、やわらかい寝具やヒモ状のものを置かないこと、口の中の確認などを含む。

事故防止ガイドラインGuidelines for accident prevention in childcare facilities

「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」の略。平成28年3月に国が示した、重大事故の防止と事故後の対応の手引き。

LESSON 8-3 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. SIDS(乳幼児突然死症候群)について、こども家庭庁の説明として正しいものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 原因のわからない病気で、窒息などの事故とは異なる
正解です。SIDSは原因のわからない病気で、窒息などの事故とは異なります。あおむけ寝でも起こりますが、発症率はあおむけのほうが低いことがわかっています。

Q2. 事故防止ガイドラインが示す、乳児の睡眠中の対応として正しいものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 医学的な理由でうつぶせ寝をすすめられている場合以外は、顔が見えるあおむけに寝かせる
ここがポイントです。顔が見えるあおむけに寝かせ、やわらかい布団やぬいぐるみなどは使わないことが、窒息リスクの除去に含まれています。

日常の場面で考える

Q3. 0歳児クラスのお昼寝の前、Jちゃんの寝床に、家から持ってきたぬいぐるみと、ヒモのついたよだれかけがありました。ガイドラインに沿った対応はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. ぬいぐるみとヒモ状のものを寝床から除き、顔が見えるあおむけに寝かせて、定期的に呼吸などを点検する
惜しかった人も大丈夫です。ぬいぐるみやヒモ状のものは窒息のリスクになるため置きません。あおむけに寝かせ、呼吸・体位・睡眠状態を定期的に点検します。

レッスン8-3はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第8章 子どもの保健 のレッスン一覧
  1. 8-1発育と健康観察
  2. 8-2感染症対策と登園のめやす
  3. 8-3睡眠中の事故とSIDS
  4. 8-4けが・急病の対応と連絡

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出典(4件)
  1. こども家庭庁「赤ちゃんが安全に眠れるように ~1歳未満の赤ちゃんを育てるみなさまへ~」
  2. 「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン【事故防止のための取組み】~施設・事業者向け~」(平成28年3月)
  3. こども家庭庁「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」
  4. 厚生労働省「保育所保育指針」(平成29年厚生労働省告示第117号)第3章 3(2)