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第2章 保育原理 ・ レッスン2-4幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿とは?
約5分 ・ 公開日 2026-10-05
このレッスンの問い
「10の姿」は、卒園までに全員ができるようにする目標だと思いますか?
読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。
前のレッスンの復習(1問)
本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。
Q1. 前のレッスンの復習です。1歳以上3歳未満児の保育のねらいと内容は、どのようにまとめられているでしょう?
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正解: 1. 健康・人間関係・環境・言葉・表現の5領域
正解は「5領域」です。3つの視点で示されるのは乳児(1歳未満)の保育です。1歳になると、5領域でまとめられます。
0110の姿は、就学のころに見られる子どもの具体的な姿
幼児期の終わりまでに育ってほしい姿は、保育を通して資質・能力が育まれた子どもの、小学校就学時の具体的な姿です。
指針は総則で、保育所も幼児教育を行う施設として共有すべきことを示しています。その1つが、10項目からなる幼児期の終わりまでに育ってほしい姿です。この講座では「10の姿」と呼びます。
解説によると、特に卒園を迎える年度の後半に見られるようになる姿です。ただし、その年度に突然現れるものではありません。それより前の時期からの積み重ねで育っていきます。
0210の姿の中身と、その土台
10の姿は、健康な心と体、自立心、協同性など、生活や遊びの中で見られる10の具体的な姿です。
10項目は、表のとおりです。友達と目的を共有して協力する「協同性」や、きまりの必要性がわかる「道徳性・規範意識の芽生え」などがあります。
たとえば、年長クラスで劇をすることになったとします。役を話し合って決め、うまくいかないときは工夫して、最後までやり遂げる。この姿には、協同性や言葉による伝え合いが表れています。
10の姿の土台には、育みたい資質・能力があります。「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」の3つです。
03到達目標ではなく、指導するときに考慮するもの
10の姿は到達すべき目標ではなく、一つずつ取り出して指導するものでもありません。
指針は、10の姿を保育士等が指導を行う際に考慮するものと位置づけています。解説は、到達すべき目標ではないことと、個別に取り出して指導するものではないことに十分留意するよう求めています。
また解説は、全ての子どもに同じように見られるものではないとしています。できた・できないで子どもを評価するための表ではない、ということです。
10の姿は、小学校との橋渡しにも使われます。指針は、小学校の教師と10の姿を共有するなどして、連携を図るよう努めることを求めています。
| 姿 | どんな姿か | |
|---|---|---|
| 1 | 健康な心と体 | やりたいことに心と体を十分に働かせ、健康で安全な生活をつくり出す |
| 2 | 自立心 | しなければならないことを自覚し、諦めずにやり遂げて自信をもつ |
| 3 | 協同性 | 友達と思いや考えを共有し、共通の目的に向けて協力する |
| 4 | 道徳性・規範意識の芽生え | してよいことや悪いことがわかり、きまりをつくったり守ったりする |
| 5 | 社会生活との関わり | 家族や地域の人と関わり、情報を役立て、社会とのつながりを意識する |
| 6 | 思考力の芽生え | 物の性質や仕組みに気付き、考えたり予想したり工夫したりする |
| 7 | 自然との関わり・生命尊重 | 自然に触れて感動し、命あるものをいたわり大切にする |
| 8 | 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚 | 遊びや生活の中で数量や文字などに親しみ、必要に応じて使う |
| 9 | 言葉による伝え合い | 経験や考えを言葉で伝え、相手の話を注意して聞く |
| 10 | 豊かな感性と表現 | 感じたことや考えたことを表現し、表現する喜びを味わう |
あなたの場合は?
あなたが子どものころ、友達と何かを最後までやり遂げた経験はありますか?それは10の姿のどれに近いでしょう?
答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。
覚えるのはこの3つ
- 10の姿は、資質・能力が育まれた子どもの小学校就学時の具体的な姿
- 健康な心と体・自立心・協同性など10項目。土台は3つの資質・能力
- 到達すべき目標ではなく、保育士等が指導を行う際に考慮するもの
TERMSこのレッスンの用語
保育を通して資質・能力が育まれた子どもの、小学校就学時の具体的な姿。健康な心と体、自立心、協同性など10項目。
「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」の3つ。保育活動全体を通して一体的に育む。
10の姿の1つ。友達と思いや考えを共有し、共通の目的の実現に向けて考えたり工夫したり協力したりして、やり遂げるようになる姿。
LESSON 2-4 の確認
確認問題(全3問)
本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。
Q1. 保育所保育指針での「10の姿」の位置づけとして、正しいものはどれでしょう?
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正解: 2. 保育士等が指導を行う際に考慮するもの
正解です。指針は、10の姿を保育士等が指導を行う際に考慮するものとしています。解説は、到達すべき目標ではないことに十分留意するよう求めています。
Q2. 10の姿の土台にある「育みたい資質・能力」に含まれるものはどれでしょう?
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正解: 1. 知識及び技能の基礎
ここがポイントです。資質・能力は「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」の3つです。
Q3. 年長クラスの保育士Eさんが、10の姿を一覧表にして、一人ずつ「できた・できない」を毎月つけようと提案しました。指針と解説の考え方に合うのはどれでしょう?
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正解: 1. 10の姿は到達目標ではないので、できた・できないの評価に使うのは趣旨に合わない
惜しかった人も大丈夫です。10の姿は到達すべき目標ではなく、全ての子どもに同じように見られるものでもありません。保育所でも、指導を行う際に考慮するものとされています。