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第2章 保育原理 ・ レッスン2-3

乳児保育の3つの視点と5領域とは?年齢でまとめ方が違う理由

約5分 ・ 公開日 2026-10-05

このレッスンの問い

生後6か月の赤ちゃんの育ちを、「言葉」「人間関係」のように分けて見ることはできると思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

前のレッスンの復習(1問)

本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。

レッスン2-2から

Q1. 前のレッスンの復習です。保育所保育指針で「教育」はどのように説明されているでしょう?

答えを見る

正解: 1. 子どもが健やかに成長し、活動がより豊かに展開されるための発達の援助
正解は「発達の援助」です。3つめの「生命の保持と情緒の安定」は養護の説明なので、取り違えないようにしましょう。

01保育の内容は、年齢で3つに分けて示されている

指針の第2章は、乳児、1歳以上3歳未満児、3歳以上児の3つに分けて、保育のねらいと内容を示しています。

保育所には、発達による変化がとても大きい時期の子どもが、長い期間在籍します。そのため指針は、年齢で区切って保育の内容を書いています。

ここでいう乳児は、1歳になる前の子どもです。児童福祉法第4条は、乳児を満1歳に満たない者と定めています。

それぞれに「ねらい」と「内容」があります。ねらいは、保育を通じて育みたいことを子どもの姿で表したものです。内容は、そのために保育士等が行うことと、子どもが経験することです。

02乳児は、3つの視点で見る

乳児の保育は、身体的・社会的・精神的発達に関する3つの視点で示されています。

3つとは、「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」です。これを乳児保育の3つの視点と呼びます。

5領域で示さない理由は、乳児期は発達のさまざまな側面が、まだはっきり分かれていないからです。解説はこれを「未分化」と表現しています。

たとえば、保育士があやすと赤ちゃんが笑い、声を出して手足を動かす。この1つの場面に、体の育ちも、人との関わりも、感じる力の育ちも含まれています。

031歳以上は、5領域で見る

1歳以上3歳未満児と3歳以上児の保育は、健康・人間関係・環境・言葉・表現の5領域で示されています。

健康は心身の健康、人間関係は人との関わり、環境は身近な環境との関わりに関する領域です。言葉は言葉の獲得、表現は感性と表現に関する領域です。この5つを5領域と呼びます。

どの年齢の内容も、養護の「生命の保持」「情緒の安定」と一体となって展開されます。指針は、年齢ごとの項目でこのことをくり返し確認しています。

保育所は、幼児教育を行う施設の1つでもあります。そのため、領域のねらいと内容は、幼稚園教育要領などとの整合性が図られています。

対象視点・領域何に関するものか
乳児健やかに伸び伸びと育つ身体的発達
乳児身近な人と気持ちが通じ合う社会的発達
乳児身近なものと関わり感性が育つ精神的発達
1歳以上健康心身の健康
1歳以上人間関係人との関わり
1歳以上環境身近な環境との関わり
1歳以上言葉言葉の獲得
1歳以上表現感性と表現
乳児の3つの視点と、1歳以上の5領域(保育所保育指針をもとに作成)

あなたの場合は?

身近な赤ちゃんや幼い子どもと遊んだ場面を思い出してみましょう。その中に、体・人との関わり・感じる力の育ちは見つかりますか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. 保育の内容は、乳児・1歳以上3歳未満児・3歳以上児に分けて示される
  2. 乳児は3つの視点:健やかに伸び伸びと育つ、身近な人と気持ちが通じ合う、身近なものと関わり感性が育つ
  3. 1歳以上は5領域:健康・人間関係・環境・言葉・表現

TERMSこのレッスンの用語

乳児保育の3つの視点Three perspectives of infant care

乳児の保育のねらいと内容をまとめた「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」の3つ。

5領域Five areas

1歳以上の保育のねらいと内容をまとめた「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5つの領域。

乳児Infant

児童福祉法で、満1歳に満たない子どものこと。

LESSON 2-3 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. 乳児保育の3つの視点に含まれないものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 3. 文字や数を正しく覚える
正解です。3つの視点は「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」です。

Q2. 乳児の保育が、5領域ではなく3つの視点で示されている理由はどれでしょう?

答えを見る

正解: 1. 乳児期は、発達の側面がまだはっきり分かれていないため
ここがポイントです。解説は、乳児期は発達の諸側面が未分化であるため、3つの視点で整理したと説明しています。乳児の保育にも、育ちを支える教育の側面があります。

日常の場面で考える

Q3. 2歳の子が、園庭でダンゴムシを見つけ、しゃがんでじっと観察しています。5領域のうち、特に関わりが深いのはどれでしょう?

答えを見る

正解: 1. 環境
身近な生き物に興味をもって関わる姿は、身近な環境との関わりに関する領域「環境」にあたります。実際には1つの場面に複数の領域が含まれることもあります。

レッスン2-3はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第2章 保育原理 のレッスン一覧
  1. 2-1保育所保育指針とは
  2. 2-2養護と教育
  3. 2-33つの視点と5領域
  4. 2-410の姿
  5. 2-5保育の計画と評価

講座の目次(全12章)へ

出典(3件)
  1. 厚生労働省「保育所保育指針」(平成29年厚生労働省告示第117号)
  2. こども家庭庁「保育所保育指針解説」(序章・第1章)
  3. e-Gov法令検索「児童福祉法」