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第5章 社会福祉 ・ レッスン5-1

社会福祉とは?社会福祉法の理念と社会保障の4つの柱

約4分 ・ 公開日 2026-10-05

このレッスンの問い

保育所は、国の社会保障のしくみの中で、どこに位置づけられると思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

01社会保障は4つの柱で生活を支える

社会保障制度は、社会保険、社会福祉、公的扶助、保健医療・公衆衛生の4つの柱で、人々の生活を生涯にわたって支えています。

病気になったとき、年をとったとき、子育てで助けが必要なとき。こうした生活の困りごとを社会全体で支えるしくみが社会保障です。厚生労働省の資料は、社会保障を国民の安心や生活の安定を支えるセーフティネットと説明しています。

社会保障は4つの柱に分けられます。年金・医療・介護などの社会保険、子育てや障害のある人などを支える社会福祉、生活に困窮する人を支える公的扶助、そして保健医療・公衆衛生です。

保育所は、この中の社会福祉、とくに児童福祉に含まれます。社会保障の全体をもっと知りたい人は、姉妹サイト「ゼロから学ぶ社会保障」でも学べます。

02社会福祉法の理念:個人の尊厳を守る

社会福祉法第3条は、福祉サービスは個人の尊厳の保持を旨とし、利用者の自立を支える良質かつ適切なものでなければならないと定めています。

社会福祉法は、社会福祉の事業の全分野に共通する基本事項を定めた法律です(昭和26年法律第45号)。第1条は目的として、利用者の利益の保護や、地域福祉の推進などをあげています。

第3条は、福祉サービスの基本的な理念を定めています。福祉サービスは個人の尊厳の保持を旨とする、という考え方です。

その内容は、利用者が心身ともに健やかに育つこと、または能力に応じて自立した日常生活を送れることを支えるものです。そして、良質かつ適切なものでなければならないとしています。

03地域福祉:地域の一員として暮らせるように

社会福祉法第4条は、地域住民が互いに人格と個性を尊重し合い、参加し、共生する地域社会を目指して、地域福祉を進めると定めています。

福祉は、施設の中だけで完結するものではありません。第4条は、地域住民が相互に人格と個性を尊重し合いながら、参加し、共生する地域社会の実現を目指すとしています。

地域住民や福祉の事業を行う者は、互いに協力するよう求められています。福祉サービスが必要な人も、地域社会の一員として暮らし、さまざまな活動に参加できるようにするためです。

保育所も、地域で福祉の事業を行う者の一つです。地域の子育て家庭とつながることも、地域福祉を進める取り組みといえます。

柱主な中身ねらい
社会保険年金・医療保険・介護保険病気・老齢・失業などのときに給付し、生活を安定させる
社会福祉児童福祉・高齢者福祉・障害者福祉などハンディキャップを克服し、安心して社会生活を営めるよう支援する
公的扶助最低限度の生活を保障する制度生活に困窮する人の最低限度の生活を保障し、自立を助ける
保健医療・公衆衛生医療サービス・保健事業・母子保健・感染症対応など国民が健康に生活できるよう予防と衛生を図る
社会保障制度の4つの柱(厚生労働省「社会保障制度とは」をもとに作成)

あなたの場合は?

あなたの住む地域で、子育て中の家庭を支えている場所や人を、1つ思い浮かべてみましょう。

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. 社会保障は、社会保険・社会福祉・公的扶助・保健医療・公衆衛生の4つの柱からなる
  2. 社会福祉法第3条:福祉サービスは個人の尊厳の保持を旨とし、良質かつ適切なものでなければならない
  3. 社会福祉法第4条:互いを尊重し、参加し、共生する地域社会を目指して地域福祉を進める

TERMSこのレッスンの用語

社会保障Social security

社会保険・社会福祉・公的扶助・保健医療・公衆衛生からなり、国民の安心や生活の安定を生涯にわたって支えるしくみ。

公的扶助Public assistance

生活に困窮する人に最低限度の生活を保障し、自立を助ける制度。

地域福祉Community welfare

地域住民が互いに尊重し合い、参加し、共生する地域社会を目指して進める福祉(社会福祉法第1条・第4条)。

LESSON 5-1 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. 生活に困窮する人に最低限度の生活を保障し、自立を助ける制度は、社会保障の4つの柱のどれに入るでしょう?

答えを見る

正解: 2. 公的扶助
正解です。公的扶助は、生活に困窮する人に最低限度の生活を保障し、自立を助ける制度です。

Q2. 社会福祉法第3条が、福祉サービスの基本的な理念として旨とするものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 個人の尊厳の保持
ここがポイントです。第3条は、福祉サービスは個人の尊厳の保持を旨とすると定めています。

日常の場面で考える

Q3. 保育所のEさんは、園庭開放に来た地域の親子と話す機会を増やそうと考えています。社会福祉法の考え方に近いのはどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 地域住民と協力し、子育て家庭が地域の一員として暮らせるよう支える
社会福祉法第4条は、地域住民や福祉の事業を行う者が協力して地域福祉を進めるよう求めています。地域の子育て家庭とつながることは、その取り組みの一つです。

レッスン5-1はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第5章 社会福祉 のレッスン一覧
  1. 5-1社会福祉と社会保障
  2. 5-2相談援助と保護者支援
  3. 5-3苦情解決と第三者評価

講座の目次(全12章)へ

出典(2件)
  1. e-Gov法令検索「社会福祉法」(第1条・第3条・第4条)
  2. 厚生労働省「社会保障制度とは」(資料)