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第3章 教育原理 ・ レッスン3-1

教育基本法とは?幼児期の教育が人格形成の基礎とされる理由

約4分 ・ 公開日 2026-10-05

このレッスンの問い

日本の教育の基本を定めた法律に、小学校に入る前の「幼児期の教育」だけを取り上げた条文があると思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

01教育基本法は、日本の教育の目的を定めた法律

教育基本法は日本の教育の目的や理念を定めた法律で、教育は人格の完成を目指して行うと定めています。

教育基本法は、教育の目的や理念、学校教育や家庭教育の基本などを定めた法律です。いまの法律は2006年(平成18年)に、1947年(昭和22年)の法律の全部を改めて作られました。

第1条は、教育の目的を定めています。教育は人格の完成を目指して行うこと。そして、平和で民主的な国家と社会の形成者として必要な資質を備えた、心身ともに健康な国民を育てることです。

「人格の完成」は、第1条のキーワードです。教育の目的を問われたら、まずこの言葉を思い出せるようにしておきましょう。

02第11条:幼児期の教育は、生涯の人格形成の基礎

教育基本法第11条は、幼児期の教育を「生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの」と定めています。

第11条は、幼児期の教育だけを取り上げた条文です。幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものだとしています。そのため国と地方公共団体に、良い環境を整えるなどして振興に努めるよう求めています。

たとえば、砂場でスコップの取り合いになり、順番を待つことを覚える。幼児期は、こうした人と関わる経験を毎日のように重ねる時期です。

幼児期の教育は、幼稚園だけのものではありません。保育所保育指針にも「幼児教育を行う施設として共有すべき事項」という項目があります。保育所も、幼児教育を担う場なのです。

03第10条:子の教育の第一の責任は保護者にある

教育基本法第10条は、父母その他の保護者が子の教育について第一義的責任を持つと定めています。

第10条は家庭教育の条文です。父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を持つとしています。生活に必要な習慣や自立心を育てるよう努めることも求めています。

同じ条文は、国と地方公共団体に、家庭教育を支援するよう求めています。学校教育法第24条も、幼稚園に家庭や地域の幼児期の教育を支援するよう求めています。

保育士の仕事に保護者の支援が含まれることは、第1章で学びました。家庭が子育ての中心であり、園はそれを支える。この関係を押さえておきましょう。

条文定めていること保育とのつながり
第1条(教育の目的)教育は人格の完成を目指して行う知識だけでなく、人としての育ちを目指す
第10条(家庭教育)保護者が子の教育の第一義的責任を持つ。国と地方公共団体は家庭教育を支援する園は家庭の子育てを支える立場
第11条(幼児期の教育)幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの幼稚園も保育所も、幼児教育を担う
教育基本法の3つの条文と保育とのつながり(教育基本法・学校教育法・保育所保育指針をもとに作成)

あなたの場合は?

あなたが子どもの頃、園や家庭で身についたことのうち、いまも生きていると感じることは何ですか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. 教育基本法第1条:教育は人格の完成を目指して行う
  2. 第11条:幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの
  3. 第10条:子の教育の第一義的責任は保護者にあり、国や園はそれを支援する

TERMSこのレッスンの用語

教育基本法Basic Act on Education

日本の教育の目的や理念を定めた法律。教育は人格の完成を目指して行うと定めている。いまの法律は2006年(平成18年)に全部が改められたもの。

幼児期の教育Early childhood education

教育基本法第11条で、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものとされている教育。幼稚園だけでなく保育所なども担う。

家庭教育Home education

家庭での教育。教育基本法第10条は、保護者が子の教育について第一義的責任を持つと定めている。

LESSON 3-1 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. 教育基本法第1条が定める教育の目的として、正しいものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 1. 人格の完成を目指すこと
正解です。第1条は、教育は人格の完成を目指して行うと定めています。キーワードの「人格の完成」はそのまま覚えましょう。

Q2. 教育基本法第11条は、幼児期の教育をどのようなものと定めているでしょう?

答えを見る

正解: 2. 生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの
ここがポイントです。第11条は、幼児期の教育を生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものとし、国と地方公共団体に振興に努めるよう求めています。

日常の場面で考える

Q3. 保護者のDさんが「しつけは全部、保育園にお任せしたい」と話しています。教育基本法の考え方に合う受け止め方はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 子の教育の第一義的責任は保護者にあり、園は家庭を支える立場で一緒に考える
惜しかった人も大丈夫です。第10条は、子の教育の第一義的責任を保護者に置いています。園はそれを支える立場なので、家庭でできることを一緒に考えるのが合っています。

レッスン3-1はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第3章 教育原理 のレッスン一覧
  1. 3-1教育基本法と幼児期
  2. 3-23つの施設の違い
  3. 3-3教育思想家たち

講座の目次(全12章)へ

出典(3件)
  1. e-Gov法令検索「教育基本法」
  2. e-Gov法令検索「学校教育法」
  3. 厚生労働省「保育所保育指針」(平成29年厚生労働省告示第117号)