HOME / ゼロから学ぶ保育士 / 講座 / 第1章 保育士とは・試験のしくみ / 保育士とは

第1章 保育士とは・試験のしくみ ・ レッスン1-1

保育士とは?法律が定める仕事と「名称独占」の意味

約4分 ・ 公開日 2026-10-05

このレッスンの問い

資格を持っていない人が保育の仕事をすることは、法律で禁じられていると思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

01保育士は、子どもの保育と保護者の支援をする国家資格

保育士は、登録を受けて保育士と名乗り、子どもの保育と、保護者への保育に関する指導を仕事にする人です。

保育士の定義は、児童福祉法の第18条の4に書かれています。専門的な知識と技術をもって、子どもを保育すること。そして、子どもの保護者に、保育に関する指導をすることです。

仕事は子どもの世話だけではありません。たとえば、お迎えに来た保護者から「夜なかなか寝ない」と相談され、家でできる工夫を一緒に考える。これも法律が定める保育士の仕事です。

ここでいう子ども(児童)は、児童福祉法では18歳未満の人を指します。保育士は、乳児から18歳になるまでの子どもに関わる資格なのです。

02保育士になるには、資格を得てから登録する

養成施設の卒業か保育士試験の合格で資格を得て、都道府県で登録を受けると保育士になります。

保育士となる資格を得る道は、おもに2つです。都道府県知事が指定する養成施設を卒業するか、保育士試験に合格するかです(児童福祉法第18条の6)。

資格を得ただけでは、まだ保育士ではありません。都道府県に備えられた登録簿に登録を受けると、保育士登録証が交付されます。これを保育士登録と呼びます(第18条の18)。

合格から登録までをひと続きで考えておくと、合格後に迷いません。試験のしくみは、この章の3つめのレッスンで学びます。

03名称独占:禁じられているのは「名乗ること」

保育士は名称独占の資格で、保育士でない人が保育士やまぎらわしい名称を使うことが禁じられています。

児童福祉法第18条の23は、保育士でない人が保育士やまぎらわしい名称を使うことを禁じています。これを名称独占と呼びます。違反すると、30万円以下の罰金の対象です(第62条)。

一方、資格のない人がその仕事をすること自体を禁じる資格もあります。医師法第17条は「医師でなければ、医業をなしてはならない」と定めています。こうしたしくみを業務独占と呼びます。

ただし、保育所には保育士を置かなければならないと、国の基準で決められています(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第33条)。保育士の人数も、子どもの年齢ごとに決められています。

名称独占業務独占
法律が禁じること資格のない人が、その名称を名乗ること資格のない人が、その仕事をすること
例保育士(児童福祉法第18条の23)医師(医師法第17条)
保育士の場合の違反30万円以下の罰金(児童福祉法第62条)―(保育士は業務独占ではない)
名称独占と業務独占の違い(児童福祉法・医師法をもとに作成)

あなたの場合は?

あなたが保育士になったら、子どもの保育と保護者の支援のうち、どちらにより自信がありますか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. 保育士は、子どもの保育と保護者への保育に関する指導を仕事にする国家資格
  2. 養成施設の卒業か試験の合格で資格を得て、都道府県で登録して保育士になる
  3. 名称独占:保育士でない人は、保育士やまぎらわしい名称を名乗れない

TERMSこのレッスンの用語

保育士登録Nursery teacher registration

保育士となる資格を得た人が、都道府県の保育士登録簿に登録を受けること。登録すると保育士登録証が交付される。

名称独占Exclusive use of title

資格を持たない人が、その資格の名称を名乗ることを法律で禁じるしくみ。保育士はこれに当たる。

業務独占Exclusive right to practice

資格を持たない人が、その仕事をすること自体を法律で禁じるしくみ。医師の医業が代表例。

LESSON 1-1 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. 児童福祉法が定める保育士の仕事として、正しいものはどれでしょう?

答えを見る

正解: 1. 子どもの保育と、保護者への保育に関する指導
正解です。保育士の仕事は、子どもの保育と、保護者への保育に関する指導です(児童福祉法第18条の4)。保護者の支援も仕事に含まれる点がポイントです。

Q2. 保育士試験に合格した人が、保育士になるのはいつでしょう?

答えを見る

正解: 2. 都道府県の保育士登録簿に登録を受けたとき
ここがポイントです。試験の合格で得られるのは「保育士となる資格」です。都道府県で保育士登録を受けて、はじめて保育士になります。

日常の場面で考える

Q3. 保育士の資格も登録もないBさんが、ベビーシッターの広告に「保育士」と書こうとしています。正しい考え方はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 保育士でない人が保育士と名乗ることは、法律で禁じられている
保育士は名称独占の資格です。保育士でない人が保育士やまぎらわしい名称を使うことは、児童福祉法第18条の23で禁じられています。

レッスン1-1はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第1章 保育士とは・試験のしくみ のレッスン一覧
  1. 1-1保育士とは
  2. 1-2保育士の義務
  3. 1-3試験のしくみ
  4. 1-4独学の計画

講座の目次(全12章)へ

出典(4件)
  1. e-Gov法令検索「児童福祉法」
  2. e-Gov法令検索「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」
  3. e-Gov法令検索「医師法」
  4. 全国保育士養成協議会「保育士試験とは」