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第6章 社会的養護 ・ レッスン6-2里親と施設の違いは?乳児院・児童養護施設などの役割
約5分 ・ 公開日 2026-10-05
このレッスンの問い
生まれて数か月の赤ちゃんと、中学生。家庭で暮らせなくなったとき、同じ場所で暮らすと思いますか?
読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。
前のレッスンの復習(1問)
本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。
Q1. 前のレッスンの復習です。こども家庭庁の資料で「家庭と同様の養育環境」の例とされているのはどれでしょう?
答えを見る
正解: 2. 養子縁組・里親・ファミリーホーム
正解は養子縁組・里親・ファミリーホームです。児童福祉法第3条の2は、家庭での養育が難しい子どもが、まず家庭と同様の養育環境で育つよう求めています。
子どものことで心配なときの相談先
この講座は学習用で、個別のケースの判断はできません。虐待かもしれないと思ったときや、子育てに悩んだときは、次の公的な窓口に相談できます。確信がなくても相談できます。
- 児童相談所 虐待対応ダイヤル 189(いちはやく。近くの児童相談所につながります。通話料無料・匿名で相談でき、秘密は守られます。一部のIP電話からはつながりません)
- 親子のための相談LINE(子育てや親子関係の悩みを、親も子どももLINEで相談できます。こども家庭庁の案内)
命の危険があるときは110番に連絡してください。出典: こども家庭庁「児童相談所 虐待対応ダイヤル189」、こども家庭庁「親子のための相談LINE」
01里親とファミリーホーム:家庭で育てる
里親は要保護児童を自分の家庭で育てる人で、児童福祉法は養育里親・養子縁組里親・親族里親の3つを定めています(第6条の4)。
養育里親と養子縁組里親は、都道府県知事が行う研修を修了し、名簿に登録された人です。養子縁組里親は、養子縁組によって養親となることも希望する人です。親族里親は、子どもの父母以外の親族で、都道府県知事が適当と認めた人です。
こども家庭庁の資料では、令和7年3月末の登録里親は18,038世帯、委託されている子どもは6,637人です。里親1世帯が育てる子どもは4人までです。
ファミリーホーム(小規模住居型児童養育事業)は、経験のある養育者の住居で子どもを育てる事業です(第6条の3第8項)。定員は5〜6人で、505か所に1,862人が暮らしています(令和7年3月末)。
02施設:目的ごとに種類が分かれる
社会的養護の施設には、乳児院・児童養護施設・児童心理治療施設・児童自立支援施設・母子生活支援施設があり、児童福祉法で目的が分けられています。
乳児院は、乳児を養育する施設です。特に必要な場合は幼児も含みます(第37条)。児童養護施設は、保護者のない子どもや虐待されている子どもなどを養護します(第41条)。
児童心理治療施設は、社会生活への適応が難しくなった子どもに、心理治療と生活指導を行います(第43条の2)。児童自立支援施設は、不良行為をした子どもや生活指導等が必要な子どもの自立を支えます(第44条)。
母子生活支援施設は、母親と子どもが一緒に入所し、生活の支援を受ける施設です(第38条)。どの施設も、退所した人への相談などの援助を目的に含んでいます。
03施設も小さな単位で、家庭に近い暮らしへ
児童養護施設には、1グループ4〜6人で暮らす小規模グループケアや、地域の民間住宅などを使う地域小規模児童養護施設もあります。
こども家庭庁の資料は、児童養護施設の形を、20人以上の大舎から12人以下の小舎まで示しています。さらに小さな単位で暮らす形が、前のレッスンで学んだ良好な家庭的環境にあたります。
令和7年3月末で、児童養護施設は607か所、入所している子どもは21,472人です。乳児院は147か所で、2,289人が暮らしています。
児童相談所の一時保護所は乳児に対応できないことが多く、乳児院が一時保護の委託を受けています。実質的に一時保護の役割を担っているのです。地域の育児相談やショートステイなどの子育て支援も行います。
| 場 | 主な対象・役割 | 根拠 |
|---|---|---|
| 里親 | 要保護児童を自分の家庭で育てる(4人まで) | 第6条の4 |
| ファミリーホーム | 養育者の住居で育てる(定員5〜6人) | 第6条の3第8項 |
| 乳児院 | 乳児(必要な場合は幼児も)を養育する | 第37条 |
| 児童養護施設 | 保護者のない子ども、虐待されている子どもなどを養護する | 第41条 |
| 児童心理治療施設 | 心理治療と生活指導で社会生活への適応を支える | 第43条の2 |
| 児童自立支援施設 | 生活指導等が必要な子どもの自立を支える | 第44条 |
| 母子生活支援施設 | 母親と子どもが一緒に入所し、生活の支援を受ける | 第38条 |
あなたの場合は?
あなたの住む都道府県では、里親の募集や説明会をしているでしょうか。ホームページで探してみませんか?
答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。
覚えるのはこの3つ
- 里親は養育里親・養子縁組里親・親族里親の3種類(第6条の4)。ファミリーホームは養育者の住居で5〜6人を育てる
- 乳児院は乳児、児童養護施設は保護者のない子どもや虐待されている子どもなど、と対象が分かれる
- 母子生活支援施設は母親と子どもが一緒に入所する。どの施設も退所した人への援助を行う
TERMSこのレッスンの用語
要保護児童を養育することを希望し、都道府県知事が行う研修の修了などの要件を満たして、養育里親名簿に登録された人(児童福祉法第6条の4第1号)。
要保護児童の養育と、養子縁組によって養親となることを希望し、研修を修了して養子縁組里親名簿に登録された人(児童福祉法第6条の4第2号)。
小規模住居型児童養育事業のこと。養育に経験のある人などの住居で、要保護児童を育てる事業(児童福祉法第6条の3第8項)。
LESSON 6-2 の確認
確認問題(全3問)
本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。
Q1. 主に乳児を養育することを目的とする施設はどれでしょう?
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正解: 1. 乳児院
正解です。乳児院は乳児を養育する施設で、特に必要な場合は幼児も含みます(児童福祉法第37条)。
Q2. 養子縁組里親の説明として、正しいものはどれでしょう?
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正解: 2. 要保護児童の養育と、養子縁組で養親となることを希望し、名簿に登録された人
惜しかった人も大丈夫です。養子縁組里親は、研修を修了して養子縁組里親名簿に登録された人です(第6条の4第2号)。父母以外の親族がなるのは親族里親です。
Q3. 配偶者のいない母親のHさんが、3歳の子どもと一緒に暮らせる住まいと、自立に向けた生活の支援を必要としています。親子で入所できる施設はどれでしょう?
答えを見る
正解: 3. 母子生活支援施設
ここがポイントです。母子生活支援施設は、配偶者のない女子などとその子どもが一緒に入所し、自立の促進のために生活の支援を受ける施設です(第38条)。