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第10章 保育実習理論 ・ レッスン10-2

造形の基礎とは?色の三属性と素材、年齢に合った表現

約5分 ・ 公開日 2026-10-06

このレッスンの問い

子どもが絵の具の色を次々に混ぜて、暗い色にしてしまいました。これは失敗だと思いますか?

読む前に、答えを少しだけ予想してみてください。当たっていなくても大丈夫です。

前のレッスンの復習(1問)

本文に入る前に、前のレッスンを思い出してみましょう。

レッスン10-1から

Q1. 前のレッスンの復習です。ハ長調で、ソ・シ・レでできた和音のコードネームはどれでしょう?

答えを見る

正解: 3. G
正解はGです。CはドミソのⅠ、FはファラドのⅣ、GはソシレのⅤです。

01色は、色相・明度・彩度の3つで表せる

色は、色味の系統(色相)、明るさ(明度)、鮮やかさ(彩度)という色の三属性で表せます。

赤、黄、緑、青のような色味の系統を色相と呼びます。白、灰色、黒のように色味のない色は無彩色、色味のある色は有彩色です。

明度は、明るいか暗いかの度合いです。彩度は、澄んだ鮮やかな色か、くすんだ色かという色味の度合いです。日本では、三属性で色を記号に表す方法がJISに定められています。

色相環で向かい合う位置にある2色を、補色と呼びます。補色どうしを並べると強い対比が生まれ、混ぜると灰色のような無彩色になります。

02光の三原色と、絵の具の三原色は違う

光の三原色は赤・緑・青、絵の具やインクなど色料の三原色はシアン・マゼンタ・イエローです。

赤・緑・青の光を重ねると、元のどの色とも違う色に見えます。これを加法混色と呼び、3色を重ねていくほど明るくなり、白に近づきます。

絵の具のように光を吸収するものを重ねる混色は、減法混色です。シアン・マゼンタ・イエローを混ぜていくほど暗くなり、黒に近づきます。

つまり、絵の具を混ぜるほど色が暗くなるのは自然なことです。指針は3歳以上の表現の内容に、生活の中の音、形、色などに気付き、感じて楽しむことを挙げています。

03年齢に合わせて、素材と用具を用意する

指針は、1歳以上3歳未満では様々な素材に触れて楽しむこと、3歳以上では素材に親しみ工夫して遊ぶことを示しています。

1歳以上3歳未満の内容には、水、砂、土、紙、粘土など様々な素材に触れて楽しむことがあります。解説は、乳児期からしばらくの間は、ものを口に入れてなめて触れることが多いと述べています。

3歳以上では、空き箱を何かに見立てるなど、自分なりの素材の使い方を見付ける体験が創造的な活動の源泉とされます。用具は、材質、形態、使いやすさを考え、発達や興味に応じて整えます。

口に入れる時期は、誤飲への備えが欠かせません。国の事故防止ガイドラインの1歳児のチェックリスト例には、口に入る小さなおもちゃを手の届く所に置かないこと、刃物は使ったら必ず片付けることがあります。

用語意味例
色相色味の系統赤、黄、緑、青
明度明るいか暗いかの度合い明るい黄と暗い黄
彩度鮮やかさ(色味)の度合い澄んだ赤とくすんだ赤
補色色相環で向かい合う2色。混ぜると無彩色になる色相環の反対側どうし
光の三原色(加法混色)重ねるほど明るくなり、白に近づく赤・緑・青
色料の三原色(減法混色)混ぜるほど暗くなり、黒に近づくシアン・マゼンタ・イエロー
色の基本用語(河野(1989)、日本大百科全書「三原色」、キヤノン「色の三原色」をもとに作成)

あなたの場合は?

身の回りで、補色どうしを並べて目立たせている看板や包装を見たことはありますか?

答えを書く必要はありません。少し思い浮かべるだけで、記憶に残りやすくなります。

覚えるのはこの3つ

  1. 色の三属性は、色相(色味の系統)・明度(明るさ)・彩度(鮮やかさ)
  2. 光の三原色は赤・緑・青で重ねると白へ、色料の三原色はシアン・マゼンタ・イエローで混ぜると黒へ近づく
  3. 1歳以上3歳未満は素材に触れて楽しみ、3歳以上は素材に親しみ工夫する。口に入れる時期は誤飲に備える

TERMSこのレッスンの用語

色の三属性Three attributes of color

色を表す3つの性質。色味の系統である色相、明るさの度合いである明度、鮮やかさの度合いである彩度。

補色Complementary colors

色相環で向かい合う位置にある2色。並べると強い対比が生まれ、混ぜると無彩色になる。

減法混色Subtractive color mixing

絵の具やインクなど、光を吸収するものを重ねる混色。シアン・マゼンタ・イエローが三原色で、混ぜるほど暗くなる。

LESSON 10-2 の確認

確認問題(全3問)

本文を見ずに答えてみましょう。思い出そうとすることが、いちばんの復習になります。

Q1. 明度の説明として、正しいものはどれでしょう?

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正解: 2. 明るいか暗いかの度合い
正解は2つめです。1つめは色相、3つめは彩度の説明です。

Q2. 絵の具など、色料の三原色の組み合わせはどれでしょう?

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正解: 1. シアン・マゼンタ・イエロー
正解は1つめです。赤・緑・青は光の三原色です。白・灰色・黒は色味のない無彩色です。

日常の場面で考える

Q3. 1歳児クラスで粘土遊びを準備する実習生のLさん。指針解説とガイドラインの考え方に最も合う準備はどれでしょう?

答えを見る

正解: 2. 子どもが口に入れることも考え、小さな部品やはさみを手の届く所に置かない
正解は2つめです。この時期はものを口に入れて確かめることが多いので、誤飲やけがに備えます。そのうえで、素材に十分触れて楽しめるようにします。

レッスン10-2はここまでです

迷った問題は、その見出しの本文を読み直してから次に進みましょう。間違えた問題は復習ページに自動で入ります。

第10章 保育実習理論 のレッスン一覧
  1. 10-1楽譜とコードの基礎
  2. 10-2色と素材の基礎
  3. 10-3実習日誌と指導案

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出典(7件)
  1. 河野瑠子「色彩調和の基本(服飾の色彩調和のための配色法考察-1)」『学習院女子短期大学紀要』第27号、1989年(色の三属性・JIS・補色)
  2. 日本大百科全書(ニッポニカ)「三原色」(コトバンク)(加法混色・減法混色の三原色)
  3. キヤノン「色の三原色(CMY)について」(混ぜると白・黒に近づくこと)
  4. 厚生労働省「保育所保育指針」(平成29年厚生労働省告示第117号)第2章 表現
  5. こども家庭庁「保育所保育指針解説」(第2章1-2:1歳以上3歳未満の表現)
  6. こども家庭庁「保育所保育指針解説」(第2章3-4:3歳以上の表現)
  7. 「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン【事故防止のための取組み】~施設・事業者向け~」(平成28年3月)(誤飲の定義、1歳児のチェックリスト例)